「モンスターハンターワールド(MHW)」内で世界で嫌われるキャラクターと言えば、皆さんご存知「受付嬢」です。
モンハンワールドが大ヒットしたことで、DLCの「アイスボーン」に加え「MHW2」の発売もまず間違いないと言われる昨今ですが、この嫌われ者を放置するわけにはいかないので、次回作に向けて受付嬢の改善案を考えてみました。
■他の改善案記事
■目次
まずはこれを見て欲しい
これは、ツールを使って解析を行ったMHWの「受付嬢」に関して、世の中のモンハンプレイヤーがよく検索している単語の数々である。
mod・アンチスレ・うざい・クズ・消したい・消す・声 消す・削除・死ね・死・スキップ・整形・チェンジ・作り方・発言・非表示・評判・不人気・不快・不評・変更・ヘイト・見た目変更・無能・むかつく・嫌い・ゴミ・ジャージャービンクス・ブサイク・ブス
恐ろしい!((((;゚Д゚))))
圧倒的すぎるこの憎悪の検索ワード達は、MHWの受付嬢(自称相棒の人)に向けられた、憎しみの数々である!!!この人↓
ちなみにmodとは見た目を変えるツール(PC版のみ)のことで、ジャージャービンクスとは映画に登場する海外で最も嫌われているキャラクターです。海外の人からはジャージャービンクスと揶揄されているため、日本以外からもだいぶ嫌われているのがわかりますね。
何故こんなに嫌われたのか
「火のない所に煙は立たぬ」という言葉がある通り、受付嬢が嫌われるのにはそれ相応の理由があります。
ということで、受付嬢が嫌われる理由になった不評な要素を色々と挙げてみたいと思います。人によっては「まだまだあるぞ!」という方もいるでしょうが、とりあえず代表的なところを挙げていきたいと思います。
トラブルメーカーで周りに迷惑をかける
モンスターハンターワールドをプレイしたほぼ全員が「お前ちょっと黙れ」と思ったであろう、ストーリー瘴気の谷でのオドガロン周りのイベントシーン。身勝手な行動を繰り返し、ハンターやフィールドマスター(仲間)を危険に晒すなどトラブルを起こします。
不測の事態で危険な状態にも関わらず、とにかく身勝手で問題を大きくするような行動を取ろうとします。
■この瘴気の谷の問題行動に関しては、以下の記事で詳しく書いています。
・【おばさまぁ!】ストーリーのネタバレ&場面ごとの感想 その2
謝らない
身勝手な行動を起こして周りを危険に晒しても、場当たり的な行動でさらに仲間に迷惑をかけようとするだけで、謝るシーンはありません。問題が収束した後も謝ることは決して無く、後日その件に触れることもないまま、彼女は元気にハンターさんの支給品を漁っています(後述)。
反省しない
謝らないうえに反省もしません。期待もしてないですが
自分の問題行動を反省し、次に活かして成長する様子もないまま、彼女は今日も元気にハンターさんの支給品を漁っています。
問題原因を理解していない
勝手な興味本位で非戦闘員が歩いてはいけないような危険な「瘴気の谷」をハンターの制止を振り切って丸腰でズカズカと勝手に進み、オドガロンに遭遇した受付嬢。
フィールドマスターが身を挺して逃がしてくれたにもかかわらず、落ち込む様子もなければ悪びれる様子もなく「助けなきゃ!」などと言って、1人で勝手にもう1度丸腰で助けに(足手まといになりに)行こうとします。
「ほんといい加減にしろよ(´・ω・`)」と誰もが思ったはずです。
自分のせいで全員が生きるか死ぬかの状況に陥っているのを理解していないわけですね。
唐突の「相棒」呼びなど距離の詰め方がウザい
これも多くのプレイヤーが思ったであろう部分...
仲が深まる描写や打ち解けていく様子、相棒と呼ぶに至った経緯など、何も無しで数クエストこなした途端いきなり「相棒!」と言ってきます。照れくさそうに言ってみたとかでもなく、唐突に当たり前のように呼び始めるので「え?何この人いきなり、コワ」みたいになります。
プレイヤーが全然ついていけない中「相棒」という単語を至る所でゴリ押ししてくるうえに、イチイチ溜めてから言ったり強調して喋るため耳にも煩わしく「ぅ、ウザい...」と感じた人も多い事でしょう。
瘴気の谷では、はじめましての相手+自分の身勝手な行動のせいで死にかけた人をいきなり「おばさま!」とか言うあたりも、打ち解ける描写も無いのに距離をゴリゴリ詰めてきます。ここに関しては前後のヘイト行動のせいで余計に不快に感じやすい部分ですね。
同じセリフをひたすら言うストーリー中の仕様
ストーリーを進めて行くと、痕跡集めを大量に行わなければ進まなくなるポイントがあるのですが、拠点でロードを挟むたびに「~探索とか!フリークエストとか!」というセリフをずっと聞かされます。(アプデで改善等されているかもしれませんが、初期は本当にひどかった)
前述の「瘴気の谷」での振る舞いなどのヘイトが解消されないままこのポイントに来ることになり、素直にストーリーを進めていても何度も聞かされる羽目になるうえ、装備作成のためにクエストを周回していた人などは、相当な回数聞かされるセリフになります。
ここに関してはシステム上の欠陥なので受付嬢のせいではありませんが、ヘイトがたまりまくったうえで永遠受付嬢のセリフを聞くことになるので、プレイヤーにはストレスがかかりやすいポイントになります。
支給品を勝手に漁る
受付嬢は食べ物が大好きで、拠点でも常に食べ物を食べながら本を読んでいます。好奇心旺盛で食べ物に目が無い性格なので、ハンターの支給品も目を盗んで勝手に物色してしまう様子を拠点にいる時は頻繁に見ることになります。
うん...(´・ω・`)
そういうのは好感度が高いキャラがやるから可愛げの1つとして許されるんやで...
「失敗する、周りを巻き込む、謝らない、反省しない、馴れ馴れしい、うるさい」+「命懸けの仕事している人の支給品を頻繁に物色する」。
教室に置いておいたカバンを、嫌いなクラスメイトが頻繁に勝手に開けて中身を触っている感覚でしょうか。
ご飯大好き設定や物色するのは面白可愛い要素で入れたつもりなんでしょうけど、完全に裏目に出ていますね
「私はずっとここ(BC)にいます」
ラスボスの戦闘中にいきなりヒロイン面で「ずっと一緒です!相棒頑張れー!」と騒ぎ始めます。その後もラスボスとのガチバトル中にやたら声だけ参加してきます。
「何があっても一緒です!」
ヒロイン全開なセリフ回しですが、何があっても一緒に戦ってるのはアイルーですね
「相棒!頑張れー!頑張れー!」
言われなくても頑張ってるのに頻繁にテロップで出てくるあなたの顔が鬱陶しいんですが
「私はずっとここにいます」
そこベースキャンプですね。
そんなことを思った人も多いことでしょう。
というか、そもそもストーリーの描写が薄すぎて受付嬢に全然相棒感もなく助け合ってる感がないのも悪いと思います。「相棒」といきなり呼び始めるのと一緒で、毎度受付嬢だけ勝手に1人で盛り上がって騒いでいる感じ。プレイヤーが受付嬢に対して感情移入できるだけの演出をしていこなかったのに、いきなりこういう演出は開発側とプレイヤーの温度差を感じた人も多いのではないでしょうか。演出の疎さは開発も大いに反省して欲しい。
「やりましたね、私”達”!」
戦ったのはハンターとアイルーなのになんで君がそれ言うの、、という場面。すぐ自分の手柄にするじゃんねぇ
描かれないだけで色々サポートはしてくれてるんでしょうが...。このセリフを言わせるならもっと受付嬢の活躍にフォーカスしたムービーシーンとかあった方が良かったと思いますね。
「迷ったら食ってみろ」等と唐突に叫ぶ
「好きなキノコはドキドキノコ!」もそうですが、やっぱり好感度が低いキャラクターが脈絡なく受け狙いのこういうことを言っても少しウザいというか寒いというか、「え?」となるので不快に感じる人も多いでしょう。
ワールド未プレイの人でもこのあたりの経緯をザックリ理解したうえで、上の方にある最初のよく検索されているワードを確認してみると、嫌われる理由を理解していただけるかと思います。過剰に感じるかもしれませんが、実際プレイすると結構すごいんですよ。
改善案
これだけの問題児を愛されキャラクターにするのは難しいかもしれませんが、このままの方向性でいるわけにもいきませんので、改善案を自分なりに考えてみたので書いていきたいと思います。
そもそも、個人の好みはあれど発売前の発表の時点では受付嬢はそこまで不評ではなく、むしろ受け入れられていた存在でした。つまり見た目や声ではなく性格や演出の問題ということですね。それを踏まえた改善案です。
改善案1:まずセリフのライターを変える
全てはここからだと思っています。受付嬢に限ったことでは無いですが、MHWのセリフ回しは全体的に見ても酷い出来です(青い星・全てを超えた先で・おばさま!・遅刻厳禁!)。
それに比べ、ウィッチャーコラボはライターがコラボ先の担当者なのか、ストーリーやキャラの掘り下げが好評で受付嬢も叩かれることなく終わりました。
このことからも、キャラクターの個性やストーリーの大筋が悪いわけではなく、セリフ回しや演出に大いに問題があると思って良いと思います。セリフを考えてる人が勝手に盛り上がって「これ面白いだろ!」と書いている節があり、聞かされてる方は冷めている状態ですね。開発チーム内で指摘できる人がいないのか、これがMHW上では頻発しています。
旧モンハンシリーズのように声が無かったり、そもそもキャラの掘り下げやストーリーがあってないようなものだったから成り立っていたMH独特のセリフ回しを、声付きで映画のようなスケールのストーリーを作るとなった今作でもそのまま使っては駄目だった、というのが問題の本質でしょうか。
受付嬢も例に漏れず滑っている単語や、感情移入させる描写も無いのにヒロインみたいなこと言い出したりするので「何言ってんだこいつ」となりがちですね。セリフ回しを全体的に改善すれば、それだけで違うと思います。
改善案2:役にたっている描写を入れる
描写不足ははセリフ回しと同じくらいMHW全体の大きな問題だと思いますが、これは受付嬢個人に焦点を絞ってももちろん同です。
協力しながら死地を抜けたり、それ相応の働きをしてくれている描写があったうえで「相棒」と言い始めるなら、プレイヤーだって「は?」とはならないわけです。
MAPへの情報の書き込みなどの作業を受付嬢が担当してくているのは勿論知っていますが、明らかに描写不足です。相棒やヒロインのような扱いをするわりにはトラブル起こす描写以外はその他NPCと同程度しか活躍しません。相対的にトラブルのシーンばかりが記憶に残り、そのうえでヒロインのようなセリフを言ってくるため、プレイヤーから反感を買うわけです。
改善案3:出しゃばりを抑える
強烈な「瘴気の谷」でのイベントシーンは置いておいても、色んな場面に顔を出し過ぎている感もあります。いわゆる開発からのゴリ押しです。
実際の人気はそこまで無いのに、事務所にゴリ押しされまくって歌にCMにドラマにバラエティに出まくっている芸能人が嫌われるのは皆さんご存知かと思いますが、つまりその状態ですね。
主人公と同格のようにここまでゴリ押すなら、前述の通り役に立っている場面や有能さが伝わる描写をもっと追加するべきでしょう。
改善案4:悪いことをしたら謝る
こんなことをゲームのキャラに言うのもあれなんですが
今回の受付嬢(編纂者)は、プレイヤーの趣味嗜好を無視して選択の余地なく主人公と勝手にペアとしてずっとゲーム内でついて回る存在なわけですよね。
それならせめて悪い事したら「ごめんなさい」くらい出来る人にしてあげてくださいよ。「人としてヤバいな」ってかなり早い段階で思わされます。
改善案5:反省→成長という描写を入れる
他のゲームでも勝手にヒロイン枠だったりとペアを組まされるゲームは大量にありますが、どのゲームでもたとえ最初は二人のソリが合わなくても打ち解けて、反省して成長してって描写があるはずなんですよね。
他のゲームのCOOPのペアキャラばりにゴリ押されてるのに、打ち解け合う描写も、反省からの成長という描写も無いってのはどういうことですか。周りに迷惑かけてヘラヘラしてハンターの金魚のフンみたいについて回ってデカい面してるキャラみたいになってますよ。
開発はセリフや演出周りを見直すべき
嫌われるキャラクターにするつもりで作ったわけじゃないものが、世の中に出したら超嫌われたというのは、大きな問題だと思います。開発はプレイヤーの心情や世の中の感覚とずれているということですからね。
こういった部分の見直しが行われないでいると、どんどんズレは大きくなってゲームシステムにも波及して最終的にはシリーズが終わるのも良くある話です。
まだ「モンハンのストーリーをまともに作ったのは初めて」という言い訳が通じる間に素直に失敗を認め、開発体制や担当の変更、テストプレイヤーからの意見に素直に耳を傾けるなどの企業努力をしていってほしいですね。
終わりに
個人的な話をすると、私の中では受付嬢は「ちょっと嫌い」くらいの存在です。拠点の一員でこういうトラブルメーカーいる分には別にいいけど、ペアであなたの相棒でいつも付いてきますよって言われると「えー嫌だなぁ」という感じ。
受付嬢がこうも嫌われたのは、色々な要因が絡み合って掛け算のようにヘイトが拡大したためです。実は「瘴気の谷」での一件以外はたいした問題行動は起こしていない受付嬢なので、このまま嫌われ役というのはちょっと可哀想な気もします。
せっかく素材は良いキャラクターなので、描写の追加や言い回しの変更、ゴリ押しを抑えるなどして改善していってほしいですね。
↓追記:その後発売したアイスボーンのストーリーについて書いた記事。興味があればどうぞ。言葉を選ばない斬れ味高めの記事なので見る場合は自己責任で、、アイスボーンのストーリーに不満がなかった人は見ないほうがいいです。