モンハン攻略戦記

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【MHW】マルチのモンスター体力調整について、問題点解説と個人的な考え

3期団団長

モンスターハンターワールドで話題のマルチプレイ時の体力調整について、問題点の解説とそこに対する個人的な考えを書いていきます。かなり根深い問題で、正しい指摘や、的外れな意見、ただのわがままなどが色々と入り乱れて世の中で拡散していますので、ここでいったん整理しましょう。長文なので何度かに分けて読むことをオススメします。

 

■目次

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概要

受付嬢

マルチプレイ時にはモンスターの体力が、プレイヤーの人数に関わらず2.6倍になる。怯み値スタン値など状態異常耐性なども人数に関わらず2.6倍となる。

 

※追記:記事執筆当初マルチ体力の倍率は2.6倍と言われていましたが、その後の検証によって、実際は2.2倍だったようです。この後の記載内容を若干読み替えていただければと思います。数値上少々差があるだけで、解説内容に特に変更があるわけではありません。

 

この仕様に対する批判の声

・マルチの方が時間がかかる

・ソロの方が簡単

・効率が悪くマルチに行く意味がない

 

前置き

さて、この話題は色んなところで聞こえており賛否両論巻き起こっています。特にも日本国内で『マルチの敵が強い、ソロの敵が弱い』という意見が多く見られます。

 

この問題に対して皆文句言っているように見えますが、実は今作の仕様を歓迎する人もかなりの人数います。不満を言う声のほうが世の中に表立って出やすいのはゲームに限らず何でもそうです、プレイヤーの大多数は不満を書き込まずゲームをプレイしている人がほとんどですし、あくまで批判は数多いレビューの中の1つであるということを認識する必要があります。

 

そしてもう1つは、この記事はモンスターの体力調整部分に絞った話ですので、「集会所が機能していない」だとかは全く別の話です。あくまでマルチで体力・耐性の一律2.6倍の仕様に対してのみの記事です。

 

問題点を正しく把握

ゆうた

たとえの数字を用いて単純に計算してみます。わかりやすさ重視なのでちょっと雑ですが参考には十分です。

 

倒すまでに必要な火力をざっくり計算

ハンター1人の火力を『1』として、オトモ一匹の火力をわかりやすく『0.2』と仮定すると、

 

ソロでの火力は『1.2+α(テトルーやお友達)』。2人プレイだと『2.4』。3人で『3』。4人で『4』となります。

 

モンスターの体力をわかりやすく『60』と仮定すると、モンスターの体力を0にするために出さなきゃいけない火力は、

 

ソロで出さなきゃいけない火力=50 (60÷1.2)

2人プレイで出さなきゃいけない火力=65 (60×2.6÷2.4)

3人プレイで出さなきゃいけない火力=52 (60×2.6÷3)

4人プレイで出さなきゃいけない火力=39 (60×2.6÷4)

 

となります。

 

そもそもオトモは本当に0.2なのか?とか、そういうところは一旦おいておいて、この計算を指標の一つとしてクリアタイムへの影響を色々見ていきます。

 

計算では出せないクリアタイムへの影響

上の計算だけ見ると2人3人の人以外は文句を言えないことになるけれど、話はそう簡単でしょうか?勿論そんなことはありません。

 

追記:2.2倍で計算し直すと3人の人すら文句言えないですけどね(;・∀・)w

 

各種耐性も2.6倍となる

多人数プレイでは怯み値や状態異常耐性も2.6倍になります。ダウンやスタン、麻痺などはそのままハンターにとってのチャンスタイムとなりますので、火力が加速します。つまり多人数だとチャンスまでの道のりも2.6倍かかるということです。4人プレイヤーがいたところで麻痺属性の武器使用者が一人の場合は、2.6倍の耐性にたいして1人で挑むことになり、ソロの時よりチャンスを生み出しにくくなります。

 

スタンはもっと顕著で、頭を狙わなければいけない制約があるものの、他のプレイヤーとの位置取りの兼ね合いや、モンスターが様々なプレイヤーの方向を向くため、安定して頭を狙いにくくなります。さらにスタンを取れる武器種が四人中1人となれば、多人数の方がスタンを取るのは難しいという結論になります。

 

武器種やプレイヤースキルの影響

べひ

また、当然ですが武器種やプレイヤーの腕によっても差が出ます。たとえば自分は火力をあまり出せないくらいのウデマエしかないけれど、周りが上手であればソロよりタイムが速くなるのは当然あり得ます。そして逆も然りで、『自分はソロでもそこそこ早くクリアできるし、マルチ行って4人でサクッと終わらせよ~、こいつの素材欲しいし』というプレイヤーが野良のマルチに行くと、あまりアクションが得意ではないプレイヤーと一緒になったりした場合は、ソロよりタイムが遅くなることも当然あります。

 

ターゲットと弱点部位

もうひとつの要素として、『弱点部位』と『ターゲットの分散』があります。弱点部位は当然ダメージが出やすいモンスターの弱点で、『ターゲットの分散』はモンスターが様々なハンターを狙うため色んな方向を向いたり、他のハンターを狙って自分の攻撃が届かない位置まで移動してしまうことがあります。つまり、ソロで弱点部位を捉えながら立ち回れるプレイヤーも、マルチの場合はターゲットの分散が原因で弱点を攻撃し続けられないわけです。

 

つまり4人だから火力が4倍とはならない

以上のことから、人数が多いからその分火力が人数分増えるかと言えばそんなことは無いわけです。

 

でも本当にマルチ=不利なのか?

大団長

なわけないですよね。そもそも集まったプレイヤーのスキルが高ければ、全員の武器を見てそれぞれの立ち位置に上手く散らばったり、正確なポジショニングをしたり、しっかりと連携を取ることで2.6倍の差を物ともせずに、ソロよりずっと早く討伐することも可能です。

 

 立ち位置なんかの話に触れている記事はこちら!

・モンハン初心者必読?知っておきたいマルチプレイの立ち回り:その1

 

上の計算でいえば、ソロで『50』殴る必要があるところを、4人だと『39』でいいわけです。いくらそのほかに色々影響があるとは言っても、遅くなる方がどちらかと言えばおかしい話です。プレイヤースキルと連携がしっかりしていれば、3人でもソロより早く倒すことも可能です(TAとかは別の話)。

 

ではなぜここまで批判の声が出ているのかを見ていきたいと思います。

 

批判の声を細かく見ていく

さぶ

批判の声を一つずつ見ていきます。

 

①マルチの方が時間がかかる

 これは体力2.6倍の影響だけではないです。要因は別のところにも多くあります。

 

それは『集会所があまり機能していない・救難信号が便利』という要因から、野良が基本になります。それなのに『部屋に細かい募集要項を付けられない』、『狩りに行く前のコミュニケーションが取りにくい』という問題も大きく影響しています。

 

自分と同じくらいの実力が4人入ってくることを想定していたのに、あまりアクションが得意でない方や、そもそも何すればいいかもよくわかってない幼児みたいなプレイヤーを引くことも十分あり得ます。

 

もう一つは、過去のモンハンシリーズの感覚を引きずっている点です。日本でやたらと批判が多く出ている点からもわかる通り、過去のモンハンはマルチでプレイするとめちゃくちゃ簡単でした。一部の超高難易度以外は、すぐ怯むしすぐダウンするし、すぐ状態異常にかかるし体力も低いため、集団虐待にしか見えないほどにタコ殴りで瞬殺。すぐ次のクエスト、また次のクエストと進んでいきました。

 

今作のマルチにそういう感覚で挑むと、かなり差を感じることになります。 

 

本来であれば4人いれば普通にやればソロより早くなるので、募集要項が無いことなどの方が体力云々より問題でしょう。

 

②ソロの方が簡単

ソロの方が簡単で、多人数の方が難しいと言う表現は、頭が上級者思考というか、初心者目線の考えが足りていないと思います。

 

そもそも難しさは時間効率だけで語るものではありません。モンハンシリーズに慣れているプレイヤーにとっては、『モンスターを倒すのは当然』で、クリアまでの時間が短いモンスターを『弱い』と捉える人が多くいます。

 

しかし、それは一定の実力に達しているプレイヤーの話で、今作から新しく始めたプレイヤーにとって時間効率などは二の次で、まず自分が何度も死んでゲームオーバーになるかどうかが難易度の指標になります。クリアできるかがまず問題なのです。

 

そうなってくると、敵の体力が多かろうがなんだろうが、まず『ターゲットの分散』が頻繁に起こるマルチプレイは初心者の方々にとっては大きなメリットになります。

 

ソロでは回避も攻撃もままならなくても、マルチであれば攻撃のチャンスが多く、被弾のリスクも大幅に軽減されます。また上の方でも書きましたが、マルチでしっかりとした腕や連携が伴えば、ソロより明らかに速いタイムでクリアすることができます。

 

たまにマルチとの比較論ではなく、『ソロが簡単すぎてやりごたえが無い』という意味の発言をする方もいます。こういった方は開発側が本来のゲーム性を維持したまま用意してくれた難易度で物足りないのであれば、自分で縛りを入れて難易度を上げるのがおススメです。

 

ダークソウルなどの高難易度が売りのゲームでも、用意された難易度で足りないという感覚を持つ人は、割合は少ないながらも一定数います。そんな声が出るたびに開発が高難易度を追加していったところでイタチごっこにしかならず、気づいたときにはユーザーの大半を占めるライトプレイヤー達からは白い目で見られており、その結果評判がガタ落ちして終わっていくゲームはザラにあります。何事もやり過ぎは良くないという話。

 

そういった理由から高難易度を求めるのであれば周りが環境を整えてくれるのを待つよりも、ユーザー側ができることとして、まずは縛りプレイがおススメです。今ある環境でもかなりの難易度を堪能できます。オトモキャンプ待機の完全ソロで、武器以外装備無し、武器も弱いの使用とかで歴戦古龍とかでTAだとか、それでも物足りなければ、部位破壊とかの条件も自分でどんどん付けていきましょう。自分もいずれそういう縛りを始めていきます。アクションゲームには自分のプレイヤースキルを上げ続けるという、最強のエンドコンテンツがありますからね。 

 

だからと言って「簡単だと言っている方が間違っている!」なんていう気はありませんし、思ってもいません。しかしながら、開発側にも前述の通り上級者にだけ合わせたコンテンツを作るわけにはいかない事情があることを把握しておきましょう。

 

③効率が悪く、マルチに行く意味が無い

さぶ2

この発言も、もうちょっと考えて欲しいところ。

 

そもそも今までの『マルチ=脳死タコ殴り』という構図自体が、公式にとっては意図しない (思い通りではない)作りです。だからこその今回の修正だったわけです。

 

もし海外展開を視野に入れたMHWでこの部分を放置しており、『初見でもマルチならタコ殴りで3分クリア余裕でした』なんてことになっていたら、この体力2.6倍問題への日本の一部ユーザーからのバッシングとは比べ物にならない量のバッシングが世界中から集まったことでしょう。

 

それほどまでに効率的にプレイしたいのであれば、しっかり腕や連携があれば今でもソロより圧倒的に速いタイムでクリアすることが可能なので、フレンドやサークルといった身内でやりましょう。野良でもある程度の実力の持ち主が四人集まれば、十分早くクリアできます。 

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ユーザーのわがままの部分はどこか

批判をしているユーザーの中には、ちゃんと全体像を見て指摘をしているものもありますが、自分のやりたいようにできない思いから、感情的にバッシングしているものも非常に多く見られます。

 

このゲームは素材を集めて装備を作るいわゆる『ハクスラゲーム』としての側面を持っていますが、公式の考え方としてはそもそもハクスラである前に攻撃と防御(回避)を駆使して行う、緊張感のあるモンスターとの剣戟アクションが最大の売りとなっています。

 

上質な剣戟アクションありきで、そこにハクスラの要素を乗っけているゲームデザインなわけです。だからこそ人気が出たシリーズでもあります。

 

剣戟アクションというのはある程度の難易度が無いと、ゲームとして成立していません。上の方でも述べたように、海外展開をするにあたって、いつもの『タコ殴りマルチ』では、アクションゲームでやる意味が無いのでは?となります

 

つまり、マルチだろうとソロだろうとある程度の難易度があってしかるべきで、今までのマルチが簡単すぎた』という考え方の方が捉え方としては正しいでしょう。

 

これに対し、「マルチとソロの体力を一緒にしろ!」と声を大にするのは、そのまま『無双させろ!楽させろ!』と言っているのと同じようなものです。

 

『タコ殴りができないことが気に入らない』という批判は、ただのユーザーのわがままと言っていいでしょう。

 

マルチもしっかりと集中して戦えばソロ以上のスピードでクリアできます、それは事実です。それなのに、ただ繰り返しがめんどくさい、集中して立ち回りたくない、楽させろ、というのであれば、それが実現できるソシャゲ等に乗り換えた方がいいとしか言えません。

 

的を得ていると思う批判

はちみつ

さて、だからと言って世の中に出ている批判が全部思い通りにならない人が感情で書いただけのモノかというと、勿論そんなことはありません。的を得ているものも数多くあるので紹介していきたいと思います。ここからは少し肩の力を抜いていきましょう。

 

人数に関わらず、一律2.6倍は調整不足だ

間違いなくその通りです(爆)。なんで2人の方々は損してるんですかね、恋人等と二人でプレイする方々だって沢山いるでしょうに、アホかと。

 

怯み値など各種耐性も2.6倍はおかしい

間違いなくその通りです。上の方でも結構書きましたが・・。別にソロでハンマー使ってる人がマルチになると4人全員ハンマーになるわけじゃないのに、なんならスタン取れる武器が4人中1人しかいない場合も沢山あるのに。人数多くて怯み値が低いと結局タコ殴りになるから高くてもいいけれど、スタン値等も一律2.6倍はおかしいと思います。

 

集会所が機能していない

間違いなくその通りです。救難信号などは必要だと思いますが、集会所までのアクセスは改善するべきです。

 

部屋の募集要項などが細かく設定できない

間違いなくその通りです。今までのシリーズで出来ていたのに、なんで今回はこんなに大雑把なんでしょうね。

 

個人的な意見

ネルギガンテ

マルチの難易度やクリアタイムはメンツに大きく依存しますので、そもそも難しいとか時間がかかるとか言っている時点でちょっと違うと思います。結局は野良が主体になりやすいゲームデザインなのに、部屋の募集要項が大雑把すぎる点や、集会所がそもそも機能しておらずコミュニケーションが取れないのが問題の根本です。

 

ちなみに救難信号は手軽にマルチができることが売りなので、今のままでいいと思います。ここにまで参加条件を設けたりすると、ギスギスが加速するのでやめた方がいいでしょう。

 

マルチで体力が上がること自体はあったほうがいいでしょう、ただその調整が雑です。体力の件は人数ごとにしっかり倍率を修正するべきで、スタンの耐久値なども再調整が必要です。これは事実。

 

とにかく楽したい!脳死タコ殴りしたい!過去作ではできた!というのは、過去作で「初見瞬殺余裕のタコ殴りできていた」のがそもそも問題だということに気づきましょう。

 

あくまである程度の難易度ありきの、上質な剣戟アクションにハクスラ要素が加味されていることがこのゲームの肝です。さらに言えば、そこにマルチプレイとコミュニケーション要素が備わったもの、それがモンハンです。

 

この根本をしっかり理解しておくことで、受け入れるべき部分なのか、開発の調整不足で批判するポイントなのか、といったところが見えてくると思います。

 

「雑な調整だなぁと」怒るのも、「調整案を送った」といった行動を起こすのも全く問題ないと思いますが、製作者サイドの狙いや市場背景などを無視して感情的にクレームを言ったり的外れでわがままなことをネット上に書き込むのは、自身の品位を落とすことに繋がるのでやめておいた方がいいと思います。

 

 

とりあえず運営に調整案も送ったので、あまり使ったことない武器で適当に遊んできます。ではでは。